住宅ローンの金利選択は自己責任です!!

新型コロナによる経済への影響や、世界規模での情勢不安により各国が金融引締め(金利上昇)の動きになってきてます。日本ではいまのところ金融緩和の方針を継続していますが、金融引き締めに踏み切らなければならないのでは?と意見する識者も増えているようです。

住宅ローンの金利でよく利用されるのは、変動金利です。現在でも1%を切るような金利が結構あります。見た目の返済額を計算すると固定金利よりも変動金利の方が安い為どうしても選んでしまいます。

現在、日本は異次元の金融緩和により、超低金利時代と言われます。
金利が低い時は、将来的な金利上昇リスクに備えて固定金利を選択するのがセオリーと言われます。
反対に、金利が高い時(バブルの頃は住宅ローン金利が8%を超える時期もありました)は、将来の金利下降を期待して変動金利を選択するのが良いと言われます。

変動金利で組んでおいて金利が上昇してきたら固定金利に変える方法もありますが、見落としがちなのが金利上昇局面で固定金利への借り換えを検討し始めた時にはすでに固定金利も上昇しており毎月の返済額が増えるのは間違いありません。

「米住宅ローン金利が6.2%突破、金融危機以来の高い水準に」
https://forbesjapan.com/articles/detail/48218?internal=top_firstview_01

アメリカの30年固定の住宅ローン金利が急上昇していて、なんと6.2%を超えてしまったそうです。
フラット35の6月金利(団信含まず)で、毎月の返済額を15万円と設定すると、約4300万円まで借り入れができるのに対し、アメリカの金利6.2%だと2400万円までしか借り入れすることができません。
※返済期間30年、全期間固定、元利均等方式での試算です。

表現を変えると、3000万円の家を購入するのに、フラット35の6月金利(団信含まず)だと毎月の返済額が約11万円なのに対し、ニュースの金利6.2%だと毎月の返済額は18万円を超えてしまいます。

変動・固定の目先の金利差に捉われるのではなく、まずは金利上昇リスクを回避できるという観点から、住宅ローンの種類の検討は必要だと思います。

将来の金利変動を正確に予測することは困難なので、本来は住宅ローンの選択は、株式や為替のように金融や経済の知識がないと正確にリスクを負い切れない難しい判断です。
しかし住宅購入の場面では、住宅ローンだけではなく、エリアや物件なども同時に検討しなければなりません。
とりあえず仲介会社に勧められるまま住宅ローンを組んでしまう人も少なくありません。
十分に検討できないからこそ、住宅ローンは安全・安心が第一です。

住宅ローンの選択は自己責任です。しっかりと考え、信頼できる業者さんに相談してください。